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自閉スペクトラムの息子と生きる。

2.

こんにちは。

先程、大きな地震がありましたね。

現地の方々は大丈夫でしょうか。

 

自然災害が起きた時、

真っ先に心配になるのは

発達児さんの存在です。

 

その特性ゆえに

我儘が酷い子だと思われたり、

場に沿わない言動に心無い言葉をかけられたり、

本人の心は大きく必要以上の傷を負わされることになるからです。

 

そして、その場にいていたたまれない親御さんの気持ちを考えると

本当にもどかしい気持ちになります。

それもこれも、発達障害がまだまだ認知されていないから、です。

 

障害、というと

目に見える方をどうしてもみんな優遇しますね。

 

でも内部障害をもつ人の方が多いのではないか?と、

わたしはいつも思っています。

 

例えば、PTSDなんかも内部障害の1種ですし、

目には見えないトラウマを抱えて頑張っている人たちは

もっと尊重されて然るべきではないのかな?と。

 

わたしは、息子と出かける際には

ヘルプマークを付けて出かけます。

私たちの住む自治体では、まだ導入されていないのですが、

県外に居る友人に頼んで郵送してもらいました。

 

今は、このヘルプマークの認知運動も随分盛んです。

わたしもそこで知った1人ですが、

どうしてもっと早く全国に普及しないのだろう、ととても不思議に思います。

 

ひとりでも多く、このヘルプマークの利用者が増え、

もっと認知が広まると良いなと思いながら

わたしもヘルプマークを利用しています。

 

ちょっと話が逸れましたが、

このヘルプマーク、自然災害の際にも付けていることで

周りの目が和らぐようになると良いなと思っています。

 

普段と違うことが苦手な子供たち

人混みが苦手な子供たち

不安を人より強く感じる子供たち

いろんな凹凸を持っている発達児さんたちにとって

自然災害はとっても怖いものだろうな、とわたしは考えています。

 

実は、わたしの息子も一時期自然災害への恐怖で保育園の登園が難しかった時がありました。

 

原因は避難訓練です。

避難訓練で、地震はこうなる、火事はこうなる。

学ぶことにより、起きた時に死んでしまうかもしれない!という気持ちが強くなりすぎて

わたしと離れることをとても恐がりました。

 

避難訓練で、こうなるんだよ。と教えられたことが

息子の頭の中ではとてもとても恐ろしい事に変換されてしまい、

普段の生活に対しても常に災害への恐怖が付きまとうようになってしまった状態でした。

 

避難訓練ですら、こんなことが起こる発達児に対して

本当の災害の後のケアはとても大変なことではないでしょうか。

 

メンタルケアとして、カウンセリングを受けたり、服薬という手段で1日でも早く普段の生活へと戻れることを切に願うばかりです。

 

そして今後は

発達児の特性がもっと認知され、

災害時や非常時に好機の目に晒されたり

理不尽に怒られることが少しでも減っていけばと思います。

 

サポートするご家族も

引け目を感じることなく、

(かと言って仕方ないでしょ!と開き直るのは、うーん…なのでさじ加減が難しいですが)

お子さんのケアに力を注げる世の中になると良いですよね。

 

ちなみに、わたしの息子は

服薬まではいきませんでした。(現在は違う理由での服役をしています)

毎日登園前、登園後に

強く抱き締めて怖いことを聞き出し、

怖いよねと共感し、

必ずお母さんが迎えにいくこと

先生が絶対に守ってくれること

怖いのは息子くんだけではないこと

避難訓練は怖くなるためにするわけではないこと

避難訓練のお陰でちゃんと避難できるように練習できることを

根気強く何度も教え、

必ずお母さんは迎えに来ることを強調し、

繰り返し繰り返し教えることで2週間ほどで恐がらなくなりました。

 

発達児さんは自分の気持ちを言葉に起こすことが苦手なので

何が怖いの?と質問しても

ちゃんとした答えが返ってくることが少ないです。

なので、うちの場合は

その後に、✕日にした避難訓練かな?それとも地震かな?と選択肢を作った質問、

さらにそれでも答えられない場合は

地震が来るのが怖い?とイエスかノーで答えを伝えられる質問へと誘導しています。

 

答えられる答えられないは別として

自分の気持ちに向き合う時間はとても大切だと思うので、

他の質問でも必ず選択を狭めていく質問の仕方をとっています。

自分と向き合う意味と、気持ちに沿った選択の減少を行うことで

お母さんは自分のことを分かってくれてると、

信頼関係も築けるようにと思っています。

 

そして即座の共感により

分かってもらえているという安心感を強く持たせてあげることを大切にしています。

 

不安が強い特性がある子に対しての接し方のひとつですね。

認知、反復理解により少しでも不安を和らげることで次のステップへ行きやすい環境整備になると思います。